カラスの行水という言葉があるように、カラスは毎日の水浴びが大好き。
水鳥のようには泳げないので、水の浅い所で羽をばたつかせ体の汚れを落とします。
鳥の中では長めの1分から3分。
昔から短い入浴にたとえられてきましたね。
そんな綺麗好きなカラスの行動を調べてみました。
夏でも冬でも一年中する水浴び
カラスはとっても綺麗好き。
暑い夏だけでなく寒い冬も水浴びをし、羽毛についたほこりや汚れ、寄生虫などを落として体を清潔に保っています。
水がない所では砂浴び、雪が積もる地域では雪浴びをして水浴びの代わりをします。
カラスの羽には、はっ水、防虫、保温などの役目がある、脂粉と呼ばれる細かい粉がついています。
この脂粉は、尾羽の付け根あたりにある脂腺という部分から分泌されます。
カラスはここから出た脂粉をくちばしでしぼりとり、羽づくろいによって全身の羽へと行き渡らせるのです。
この脂粉を多くもっている鳥ほど水浴びが必要です。
水浴びによって、余分な脂粉を落とすからです。
ビタミンD生成に欠かせない日光浴
大きな羽を広げ、野原でカラスが日光浴をしているのを見たことがありますか?
これは羽についているダニなどの寄生虫をなくすためです。
また、太陽の光を浴びるのは鳥にとって必要不可欠なこと。
野生であるカラスたちは意識しなくてもその光を取り込み、ビタミンDの生成、カルシウムの吸収、そして丈夫な骨やくちばしへとつながります。
ですが、ペットの愛鳥を日光浴させるときはカラスに十分注意が必要です。
窓越しですと紫外線が半減してしまいます。
網戸にすると強度が弱いためネコやカラスに襲われ、カラスの悪評に、さらに拍車をかけるばかりです。
カラスはとても目がいい鳥ですので、日光浴をさせるほんの短い時間でも愛鳥には目を離さないでください。
マンションなどで愛鳥の日光浴が難しい場合は、紫外線ライトの導入もおすすめします。
アリで蟻浴(ぎよく)
カラスがアリを自分の羽毛にこすりつけたり、はわせることによって清潔に保つ方法。
アリの出すギ酸の化学物質が、ダニなど寄生虫を減らすのに役立っています。
ギ酸を出した後のアリをカラスが食べることも。
この蟻浴は、カラスのほかにムクドリにも見られます。
軽い羽毛 生え替わりの時期は?
羽毛はケラチンというたんぱく質からできています。
哺乳類の毛や爪も同じくこのケラチンが成分で、軽くて強いのが特徴です。
ですが、長く使っていると傷ついてしまうため、鳥の羽毛は生え替わっていくのです。
この生え替わりを、換羽(かんう)といいます。
カラスの換羽は、6月の初夏に新しい羽が古い羽を押し出すようにしておこります。
一度に抜け落ちるのではないので飛ぶのに支障はおこりませんが、鳥の中でもガンカモ科は、換羽が原因で飛べない時期があります。
まとめ
一羽のカラスが地面に降り立っていました。何をしているんだろうと遠くで観察していると・・・、そのカラスはバサバサッと羽を羽ばたかせると、同時に地面を走るようにして、勢いよくけり上げ飛行を始めました。
それは私の期待通り美しい見事な飛行で、空に舞い上がっていきました。
綺麗好きなカラス。
光に当たったその羽は、黒一色ではなく、青や紫、そしてピンク色など、いろんな色が混ざっている美しい羽です。
毎日の羽づくろい、そして水浴びでカラスは体を清潔に保っているんですね。
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