たくさんのカラスたちが群れで旋回しながら飛行しているのを見たことがありますか?
これは秋や冬に良く見られる光景です。
秋に自分たちのねぐらに集団で戻るカラスたち。
その旋回する意味を調べてみました。
集団で眠って危険を回避
子育て期が終わり、巣立った子ガラスとペアの親ガラスが大勢集まり、群れを成して山や林にねぐらを作ります。
ねぐらというのは巣とは違い、木の枝などにとまってそのまま寝るのです。
今まではひとつ家族がすむのにちょうどいい大きさの巣から離れ、集まったカラスたちは協力して冬を越すのです。
集まって寝た方が温かいということと、危険が迫れば群れの誰かが気づき、いち早くみんなに鳴いて知らせることができるからです。
夫婦仲はとてもよく、そのペアは3年以上、または一生続くといわれています。
春になると集団のねぐらを離れ、再び縄張りをもち、家族で暮らすために巣を作ることでしょう。
旋回の理由
ねぐら近くの電線やビルの屋上に、日没2時間くらい前からだんだんとカラスたちが集まってきます。
「ねぐら入り前集合」と呼ばれています。
そしてねぐらに入る前に、その場所が安全かどうか確認のため集団でその上をぐるぐる回ります。
夕方に旋回が見られるのはこのためです。
非繁殖期である秋から冬にかけて、夕方カラスが飛んでいく方向に行ってみるとこのねぐら入り前集合を見つけることができます。
自然の少ない都会では?
東京にも緑豊かな大きな公園がいくつかあります。
原宿の明治神宮や、目黒の自然教育園などです。
夜は人の立ち入らない静かな場所。
これらの高い木に都会のカラスは集まってねぐらを作ります。
東京にたくさんいるカラスですが、あまり住宅街でカラスが亡くなるのを見かけません。
それは、ねぐらである決められた場所で最期を迎えるのが多く、その木を管理している人が片付けているためです。
まとめ
集団での旋回は、安全かどうかを確かめるために行われています。
夕焼け小焼けで日が暮れて~♪の童謡にも、カラスと一緒に帰りましょう~と唄われているように、昔から日没前カラスの集まる行動は私たちに親しまれてきました。
カラスがねぐらを作る秋や冬は日没が早いです。こどもたちが遊びに夢中になっているうちに暗くなってしまうことがないよう、この歌では教えてくれているんですね。
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