カラスが登場する童謡は、なぜか秋をイメージしてしまいますね。
子ガラスが巣立ち、再び夫婦だけになったカラスたちは、秋にはどんな暮らしをしているのでしょうか。
カラスの短い秋について調べてみました。
自然には秋も食べ物がいっぱい
山や林には、秋にもカラスの好きな食べ物が見られます。
くちばしで落ち葉をめくるとミミズやハムシ類がたくさん隠れており、それらをカラスは食べます。
また、大好物のホオノキの実が熟し始め、カラスは他の鳥たちに食べられないようあっという間に食します。
キノコも好きで、人間には毒のものも、カラスにはある程度の毒ならば体の中で分解する力を持っているんです。
巣を離れねぐらへと移動
寒い季節になると、自宅近くのごみ収集所にあんなに来ていたカラスが一羽も現れず、被害がないと思った方も多いのでは?
いったいカラスたちは秋にどこで何をしているのでしょうか。
夏の子育て期が終わった秋から冬(9月~翌年2月)は、非繁殖期です。
この時期にカラスの夫婦たちは縄張りをもっていた巣を離れ、林の中に集まって群れで木の上などにねぐらを作り、そこで夜を過ごしています。
やがて冬が終わり、食べ物に困らない春になると再び繁殖期になり、つがいで新たな巣を作ります。
秋や冬にはごみ収集所にはカラスが少ないのはこのためだったんですね。
親から離れた若いカラスたちは?
若いカラスたちはまだ繁殖する力が備わっておらず、春や夏は巣を作らず若いカラス同士集まり、ねぐらで過ごしています。
秋冬だけでなく、春夏も集団生活をしています。
生まれて3年経ったカラスは繁殖できるようになり、この集まりの中からカップルの相手を見つけます。
まとめ
秋になると集団で行動する姿が目立つカラス。
山や林にあるねぐらに戻る様子が、童謡のイメージにつながったのではないでしょうか。
多い時には1000羽にも膨らむカラスの群れ。
ねぐらに向かって花火や大きい音、光を当てて追い払おうとしても、野生であるカラスの習性を変えるのは難しいようです。
逆にカラスを興奮させてしまうことにもなりかねません。
このねぐらはずっとこの場所にあるわけではなく、何もしなくても個体数が減っていくことも考えられます。
あまりにも鳴き声がひどい場合は、自治体などに相談をおすすめします。
野生の鳥・カラスと、私たち人間がうまく共存できることを願うばかりです。
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