カラスをよく観察してみると、羽根が黒いわけでは無いということが分かります。
もちろん黒が強いのですが、黒一色ではなく、少し紫色のような虹色のような不思議な色をしています。
孔雀のようにカラスの羽根も構造色となっているのでしょうか?
カラスの羽根についてかなり深い研究をしている人たちもいます。
研究結果について学んでみましょう。
カラスの羽根の色は光で変化する
構造色という言葉がありますが、その物体が持っている色が構造ゆえに光の反射によって変化することを指します。
シャボン玉やCDディスクのことを想像すれば理解できると思います。
鳥の羽根もこのような構造になっていることがあります。
例えば、孔雀は羽毛の構造によって光で変化する仕組みになっています。
非常に鮮やかな色彩が現れるため、人間を楽しませるだけでなく、繁殖のために利用されます。
ちなみに、カラスについて研究している学者によると、オスのカラスの羽根にはメラニンの粒子が綺麗に並んでいるようです。
しかし、メスは乱雑に並んでいます。
孔雀のように粒子の並びによって発色するということではないのです。
孔雀の場合は、メラニン顆粒が規則的に並んでいることで、綺麗な色を出しています。
カラスの場合は、メスのメラニン顆粒は乱雑になっているものの、オスもメスも光を浴びると紫になるのは共通ですから、別の理由により色が変化しているということです。
その理由について調べてみると、羽根の表面にある皮が光に当たって薄い紫に見えるという研究結果が出ています。
これは、薄膜干渉と言って、油膜が虹色に見えるのと同じような原理です。
ちなみに、それがどのような効果をもたらすのかという点まではまだ解明されていません。
まとめ
カラスは決して誰から見ても美しい鳥というわけではありませんが、研究していくと様々な面を見せてくれるのがカラスの魅力となっています。
人間に害を与える鳥というイメージになっていますが、綺麗な羽根を集めて便利な使い方をしている人もたくさんいます。
研究対象としてはかなり興味深い鳥ということです。
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