みなさんは「烏」という漢字を読むことができますか?

そうです、「カラス」ですよね。

この烏という漢字、よくよく見ると「鳥(トリ)」に似てると思いませんか。

カラスはみんなに嫌われていて、鳥の中のはみ出し者だから、鳥とは区別をして烏っていう漢字を当ててるのだろうか?

そう思う方もきっとおられるでしょう。

あと、カラスには「烏」の他に「鴉」という字があるのはご存知でしょうか。

2つ漢字があるけど、それぞれ意味が違うのかな?

いいカラスと悪いカラスを区別しているのかな?

今回はカラスの漢字にまつわる豆知識を紹介していきたいと思います。

鳥 烏 違い

烏はなぜ鳥と一画違いなのか

「烏」と「鳥」は似ておりますが、決定的な違いはどこでしょうか。

それは、「鳥」と比べて「烏」は一本線が足りないところです。

なぜこの線の部分が足りないのでしょうか。

それは、漢字が出来る前の、漢字の原型となる象形文字まで遡ります。

象形文字とは、物の形をかたどって生まれた文字の事です。

「鳥」という漢字は、トリの全身をかたどったもので、漢字の上部が頭、下部の点々が足となっております。

「烏」も同じように、カラスの全身をかたどって出来たものです。

「鳥」にはあって「烏」にはない一本の線は何を表しているのかと言うと、実は目なのです。

元々線の部分は象形文字では点で表されておりました。

トリであれば目がはっきりとわかるのですが、カラスだと全身が真っ黒なため、目がどこにあるのかわかりません。

そのため、「鳥」の字から目に該当する一本線をなくして「烏」となりました。

両漢字は、元々は成り立ちが一緒だったのですね。

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烏と鴉の違いについて

「烏」と「鳥」の違いはわかりましたけど、カラスのもう1つの漢字であります「鴉」との違いは何なのでしょうか。

両方ともカラスを差しており、当然意味は同じです。

では何が違うのかと言いますと、漢字の成り立ちが違います

「烏」は先に述べました通り、物の形をかたどった象形文字です。

「鴉」の方は、意味を表す文字と読みを表す文字が組み合わさって構成された形声文字です。

「鴉」の左側の「牙(ガ)」部分がカラスの鳴き声を表しております。

ガーガー鳴く鳥、それでカラスという訳です。

通常であれば音読みは、音を構成する部分の読み(ここでは「牙(ガ)」)となりますが、現在では「鴉」の音読みは「ア」となります。

実はもう1つ「カラス」と読む漢字があります。

現在では「ミヤビ」と読まれる事が多い「雅」という漢字です。

こちらも「鴉」と同様の原理ですが、一見すると右側の部分が違いますよね。

しかし「雅」の右側部分は「ふるとり」という部首で、鳥を意味しております。

何だか煌びやかなイメージがある「雅」ですが、カラスの意味だとわかるとちょっと見る目が変わっちゃいそうですね。

まとめ

今回は漢字からカラスを見ていきましたが、なかなか面白いですよね。

私は「烏」しか知りませんでしたので、他にもカラスを表す漢字があったのを知って非常に勉強になりました。

何気なく見ていた「烏」の文字にもそのような意味があったとは、漢字も奥が深いですね。

家族や友達と歩いている時にカラスを見かけたら、雑学としてこの漢字の事を話してみるのもいいかもしれませんよ。

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