カラスは季節問わず、いつでも見る事が出来る動物ですよね。
この時期に増加して、この時期に減少するといった事を全く感じさせません。
特に春から夏にかけてはカラスの子供も姿を現し、活発化しているように感じます。
また、普段は人間に直接的に攻撃をしないカラスですが、夏になるとカラスに襲われたという経験を持っている方もおられるでしょう。
一体カラスは1年をどのようにして過ごしているの?
なぜ夏場にカラスは人間を襲ってくるの?
そんな疑問をお持ちの方へ、カラスの1年の過ごし方と、夏場の凶暴化の訳をご紹介していきます。
カラスの生態~1年の過ごし方~
カラスは秋から冬にかけて、森の中で集団を組んで生活をしております。
日中はそれぞれ行動を行い、夜になると集団でねぐらを形成して眠っております。
春前にはオスとメスがつがいになり始め、それぞれ巣を形成するようになります。
春先から初夏にかけて、産卵シーズンが始まります。
卵は約2~3週間で孵り、孵化後約1ヵ月には巣立ちが行われます。
夏になり、雛の巣立ちの時が来ますが、まだ上手く飛べない事もあり、この時はまだ親鳥と一緒に生活をします。
秋になると、幼鳥が飛行できるようになり、完全に巣立ちます。
巣立った幼鳥は、幼鳥だけの群れを形成するようになり、そこで生活を行います。
子育てが終わった親鳥たちも再び群れの中で生活をするようになり、また冬を迎えます。
カラスが夏に凶暴化する理由と対策
カラスは春から夏にかけて、子育てを行います。
この時期の親カラスは非常に神経質になっており、巣や雛に近付くものに対して威嚇行動に出ます。
特に夏場は雛が飛行訓練の際に地面に落ちている事があり、それに近付こうものならもの凄い勢いで威嚇されます。
この凶暴化は、わが子を守ろうとするための行動なのです。
彼らの威嚇方法は、「ガーガー」と濁った声で鳴く、木の上から小枝を折って落とす等の警告から始まり、その後は威嚇対象の頭上すれすれの所を飛び回り、背後から後頭部を脚で蹴ります。
よくつつかれたと言う方がおられますが、カラスの体の構造上、飛びながら嘴で突く事は不可能ですので、後頭部に衝撃を感じたらそれは蹴られたという事になるのです。
カラスからの威嚇を避けるためには、カラスの巣や雛に近付かないようにするのが第一です。
聞いた事がないカラスの鳴き声や、小枝が上から落ちてきたらそこを迂回して避けましょう。
もし気が付かずに威嚇されてしまったら、つばのある帽子をかぶる、傘をさす等の方法で頭を守って下さい。
そういった物がない場合は威嚇するカラスに背を向けないようにする、両手を真上に上げるという方法もあります。
両手を上げていると後頭部に蹴りを入れる際に、翼が両手に引っかかってカラス自身が怪我をしてしまう可能性があるから威嚇から身を守る事が出来るのです。
まとめ
カラスは繁殖期の関係上、春から夏にかけて活発となり、秋から冬にかけてはどちらかというと大人しくなります。
大人しいといいつつも冬も変わらず街中で活動をしているのは、ゴミなどといった、彼らの食料が豊富だからです。
人間が人間の生活圏にいる以上、カラスの存在はつきものとなっております。
人間にとってみれば迷惑な存在かもしれませんが、彼らもまた、生きるため、子孫繁栄のために一生懸命なのですね。
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