街中に出れば必ず遭遇する動物といえば、カラスが思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか?
夏場などは、頭から公園の噴水や池などで水浴びしている姿も、よく見受けられます。
そんなカラスですが、何気なく見ていると一瞬、白目を剥いているの見たことはありませんか?
その白目というのは、実は人間にはない「瞬膜」という器官でした。
目を閉じなくても目を守れる!驚きの器官
カラスは、外に露出しているまぶたと眼球の間に瞬膜という器官が存在しています。
この瞬膜は、まぶたを閉じなくても瞬時に閉じることができます。
用途としては、突風などで目に強い刺激があった時や、カラスの雛に餌を与える際に雛のくちばしで目を突かれないように守ったり、水浴びをする時に目に水滴が入らないようにするなど様々な場面で機能しています。
鳥類・両生類・爬虫類や、一部の魚類・水生の哺乳類などはこの瞬膜を持っていますが、哺乳類の中でも特に霊長類においては、一部を除いて痕跡器官となっています。
人間の目にある半月ひだも、瞬膜の痕跡器官であると考えらています。
ちなみに瞬膜は第三眼瞼と呼ばれています。
瞬膜のこと、いろいろ!
カラスは瞬膜を利用して目を保護しているので、まぶたを閉じる機会は多くありませんが、まぶたを閉じる際は、人間とは違い下から上に閉じます。
これに対して、瞬膜の動きは目頭から目尻、つまり内から外に閉じます。
また一部において、瞬膜が人間のまぶたと同じように上から下に閉じる鳥もいるようです。
カワセミやミサゴ、カツオドリなどの水中に飛び込んで魚を取る鳥も、水中で海水によって目が痛まないように、また水中でも獲物が見えるように瞬膜を閉じています。
哺乳類でほとんど器官として残っていませんが、キツネザルやロリスなどは瞬膜が健在のようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
人間は進化の過程において、瞬膜を失ってしまいましたが、もし機能が残っていれば水中を潜る時や、バイクに乗る時など様々な場面で活躍したに違いないでしょう。
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